水をあまり飲まない猫のためのキャットフードとは?3つの工夫を解説
猫の先祖はもともと乾燥の厳しい砂漠地帯で生まれたため、猫は比較的水分が少なくても順応して生きていける動物です。当時の主な水分補給は獲物の体液と言われていて、その習慣のせいか今でも猫はお水を飲むことが得意ではなく、飼い主さんが心配するほど水分摂取の少ない猫ちゃんもいます。
水分が少ないと尿が濃くなることによって毒素濃度が高くなり、猫ちゃん特有の病気と言われる泌尿器系や腎臓系の病気にかかりやすくなります。
そのようなことを避けるためにも、猫ちゃんにはしっかりお水を飲んでもらう必要があります。
今回は、普段からお水をあまり飲まない猫ちゃんのためのキャットフードや3つの工夫についてご紹介していきます。
どうしてもお水を飲まないときはキャットフードに工夫を!
猫ちゃんの主食としてよく利用されているのは、総合栄養食として知られているドライキャットフードでしょう。しかし、ドライキャットフードの水分量は10%以下となっているので、必ず一緒にたっぷりのお水を置いて飲ませる必要があります。
それでも飲まないときには、ドライキャットフードをお湯やミルク、鶏肉を煮たスープなどでふやかして与える方法があります。
普段食べているフードなので、ふやかしたとしても抵抗なく食べてくれるでしょう。
ただし、ふやかした状態のドライキャットフードを、猫ちゃんが好まなかった場合は、保存が出来ないため、捨てることになり無駄になるデメリットも考えられます。
水分量の多いウェットキャットフードを上手に利用してみる
ドライキャットフードに比べてウェットキャットフードは水分量が75~85%ほどあります。そのため、ウェットキャットフードを与えるだけで、十分な水分を摂取させることが可能です。
しかし、ウェットキャットフードは総合栄養食のものが少ないので、一般食や副食を利用して水分摂取量を上げる場合、ドライキャットフードにトッピングしたり、おやつとして与えたりすることで水分補給ができます。
実際に「ドライキャットフード+水」よりはウェットフードだけを与える方が、水分摂取量の合計が多いことが、研究により明らかとなっています。
但しウェットキャットフードを与える場合は、総合栄養食を選ぶことが大切です。
また、ウェットキャットフードばかりを与えていると歯垢や歯石がつきやすく、歯槽膿漏や歯肉炎などを招いてしまうことも念頭に置かないとなりません。
子猫用のミルクやスープタイプのキャットフードを利用する
キャットフードで工夫する方法として、子猫用のミルクやスープタイプのフードを水で薄めて与える方法などは、嗜好性が高まるために飲んでくれる可能性が高いです。飲んでくれるようであれば次第に水の量を増やして薄めていくことで、最終的には水だけを抵抗なく飲んでくれるようになります。
注意して欲しい点として、ミルクについては必ず子猫用のものを与えてください。
人間の飲む牛乳は猫ちゃんのお腹を壊しやすいので、絶対に避けるようにしましょう。
猫ちゃんにお水を飲ませることはとても大切なこと
普段なかなかお水を飲んでくれない猫ちゃんの場合、様々な対策法はありますが、最も簡単で取り組みやすいのが、キャットフードを利用して水分摂取量を増やす方法でしょう。猫ちゃんがかかりやすい疾患に尿路結石や腎臓病がありますが、これらもお水を飲む量が少ないことが原因の一つで、大変危険です。
これを防ぐためにも、普段から猫ちゃんがしっかりお水を飲んでいるかどうかをチェックすることを欠かさないようにしてくださいね。