血便が出た時にキャットフードで改善出来るのか?
猫ちゃんのトイレを掃除するときに、便に血がついていたり真っ赤だったりしたら心配になりますよね?私たち人間でも血便が出ると重篤な病気が隠れているように、猫ちゃんの血便も同様に危険な状態にあるといえます。そんな時はすぐにでも動物病院に連れて行って獣医さんに診てもらう必要があります。
しかし、猫ちゃんの血便の状態によっては、私たちでもある程度の判断ができることもあります。
そして、普段食べているキャットフードに気をつけることで、改善できるケースもあります。
今回は、血便が出たときにキャットフードで改善できるのか、正しい選び方についてご紹介していきます。
猫ちゃんの血便の状態で原因を突き止める方法
血便といってもさまざまなタイプがあります。一番わかりやすい血便は便自体が真っ赤だったり下痢便が赤かったりする場合です。
この場合は、誤飲により腸が傷ついている、悪性腫瘍やポリープができて出血している場合が多いです。
このような状態の血便は、私たちで何かを判断するというレベルの血便ではありませんので、すぐに病院に連れて行く必要があります。
その他、普通の便に血が混ざっていたり表面に血がついていたりする、真っ黒な便をするときも血便といえます。
この場合は普段与えているキャットフードの質や原料に気をつけることで、改善することもあります。
次からは血便の状態3パターンによって、どのようなキャットフードを選んだらいいのかを見ていくことにしましょう。
真っ黒な血便が出ている場合
猫ちゃんの便が真っ黒な場合は、一見血便とは無関係のように考えますが、実はこの黒い便は口から食道、小腸にかけてのどこかで出血していることが原因です。これは、繊維質の多いキャットフードを食べたために、腸を傷つけているのです。
食物繊維というと便通に良さそうなイメージがありますが、キャットフードの中でも質の悪い食物繊維が使用されていることがあります。
それがビートパルプです。
ビートパルプは砂糖大根から砂糖をとった絞りカスのことで、草食動物などの家畜のために与える食物繊維としては合っているのですが、肉食動物である猫ちゃんにとっては質の悪い繊維質で、逆に便を硬くしてしまう可能性が考えられます。
そのため、便が真っ黒な血便が出ている場合は、食物繊維の少なめなキャットフードを選ぶことが必要です。
一般的にキャットフードの食物繊維は5~10%のものが多いですが、中には1~2%のものもあるので、そのようなフードを選びましょう。
便の中に血が混ざっている場合
僅かな血が便の中に混ざっている場合は、重篤な症状のケースやアレルギーが原因のケースがあります。しかし、これらは私たちにはわかりにくいので、基本的には血が混ざっている場合、病院への受診が最優先です。
アレルギーが原因と考えられる場合でも、一度病院でアレルギー検査をしてもらって、そのアレルゲンを特定して、そのアレルゲンをカットしたキャットフードに切り替えることで改善することもあります。
猫ちゃんのアレルギーの原因となるものは色々ありますが、その中に食物アレルギーがあります。
食物アレルギーは穀物の他に、キャットフードに多く含まれているお肉やお魚などの動物性タンパク質がアレルゲンになることがあります。
タンパク質による食物アレルギーが考えられるときには、チキンやターキーなど一般的なキャットフードでよく使われているお肉とは違うお肉(鹿肉やマトンなど)、白身魚やサーモンを使っているキャットフードに変えてみるのも一つの方法です。
便の表面に真っ赤な血がついている場合
便秘などで肛門が傷ついていると、便に血がつくことがあります。このような場合は便秘を改善させることで血便が治まります。
先述したように食物繊維は便秘解消にいいように思えますが、実は食物繊維の質によっては、逆に便秘になることもあります。
そのため、食物繊維を控えめにすることと脂質を多く摂ることが便秘改善に繋がります。
一般的なキャットフードに含まれる脂質はさまざまですが、7~20%までとかなり幅があります。
もちろん出来るだけ脂質が多いフードを選ぶ方がいいのですが、あまりに過剰に脂質を摂り過ぎると、肥満や胃腸不良、下痢の原因にもなるので気をつけましょう。
血便が出ても慌てずにキャットフードで改善を目指そう
猫ちゃんの便に血が混ざっていたりすると、ついつい慌ててパニックになってしまいそうですが、そこは大切な猫ちゃんのために冷静に対処することが必要です。まずは病院で獣医師さんに診てもらうことが最優先ですが、普通の便に血がついているケースだと、便秘の可能性も考えられますし、食物アレルギーが原因とも考えられます。
その場合、キャットフードの原料に気をつけることによって、改善できるケースもありますので、一度キャットフードを見直してみることも必要なことといえるでしょう。