キャットフードによって糞のニオイは変わるものなのか?
猫ちゃんは水をたくさん飲まない動物です。そのため、体内で尿が凝縮することによって糞尿がとても臭いのです。
毎日のトイレ掃除は飼い主さんにとって欠かせない仕事ですが、あまりにニオイが臭いとかなりストレスになりますよね? では、猫ちゃんの糞のニオイが臭いのは、お水をあまり飲まないせいなのかというとそれは違います。
実は、普段食べているキャットフードの材料によっても変わってくるのです。
今回は、猫ちゃんの糞が臭いときに、キャットフードを変えることで防ぐことができるのかをご紹介していきます。
そもそも猫ちゃんの糞が臭くなるのはどうして?
糞便というものは人間でも他の動物でも臭いものだというのは、誰もが知っている事実でしょう。その中でも特に猫ちゃんの糞は臭いといわれています。
これは猫ちゃんの食事に深く関係があるのです。
猫ちゃんは肉食動物なので、お肉やお魚などの動物性タンパク質が必要不可欠です。
もともと動物性たんぱく質の多い食事は、人間でも便の臭いに影響するものです。
猫ちゃんの便臭が他の動物と比べて強烈なのは、これが大きな原因なのですが、さらにこのタンパク質が、きちんと消化吸収されていないとニオイの元となるのです。
摂り入れたタンパク質がしっかり消化されていないと、腸の中にいる悪玉菌が腐敗を促すために腸の中で強烈な臭いを発します。
しかし、タンパク質のせいで糞のニオイが臭くなるからと、タンパク質を摂取することをやめることはできません。
猫ちゃんは人間の4~5倍ものタンパク質が必要であり、猫ちゃんの体重1kgに対して7gほどのタンパク質が必要です。
これだけのタンパク質を摂るのですから、きちんと消化されていないと、物凄い悪臭を発することがおわかり頂けるのではないでしょうか。
キャットフードと糞のニオイの関係とは?
市販の手に入りやすいキャットフードは穀物が多く含まれているので、キャットフードのニオイ自体はそれほど嫌なニオイはしません。しかも、人工香料などの添加物が使われているために、猫ちゃんにとっては香りがよく食いつきのいいフードです。
そして、お肉やお魚がメインのキャットフードは、添加物が一切使われていないタイプが多く、このようなフードはフード自体の臭いも独特なニオイを発します。
これがそのまま猫ちゃんの糞となり、強烈なニオイの元となってしまうのです。
しかし、猫ちゃんにとって動物性タンパク質は重要なエネルギー源なので、これを極端に減らしてしまうことはできません。
特にタンパク質に含まれるタウリンは、猫ちゃんが体の中で作り出すことのできない成分です。
そのためキャットフードから摂り入れる必要があるのです。
このタウリンは猫ちゃんの目や心臓、肝臓の健康を保つ働きがあります。
タウリンが不足してしまうと目の障害や拡張型心筋症などの心臓の疾患を引き起こす恐れがあります。
糞のニオイを軽減するためには消化に優しい原料を選ぶ
猫ちゃんの糞のニオイを軽減させるには、キャットフードの原料や成分に気をつけないとなりません。安価なキャットフードに多く使われている穀物も、猫ちゃんにとっては消化の悪い原料なので、臭いニオイの元となりやすいです。
糞のニオイを抑えるためには、消化しやすいキャットフードを選ぶ必要があります。
猫ちゃんのエネルギー源であるタンパク質は、良質なお肉やお魚が使われているキャットフードから摂取しましょう。
白身魚やサーモンなどはお魚の中でも消化に優れています。
その他、良質な食物繊維も消化のためにいいので、さつまいもやかぼちゃなどのお野菜からの食物繊維を含んだキャットフードを選ぶといいです。
フラクトオリゴ糖などは、腸内の善玉菌を増やしてくれる働きがあるのでオススメです。
消臭効果のあるキャットフードを選ぶ
猫ちゃんの糞のニオイに困っている飼い主さんが多いことから、キャットフードの中に消臭効果のある成分を含んでいるものもあります。この消臭成分は化学合成で作られたものではなく、天然由来の消臭成分が含まれているものを選びましょう。
緑茶に含まれているカテキンは「茶カテキン」と呼ばれる天然由来の消臭成分です。
化学合成で作られた消臭成分は、無理に糞のニオイを抑えようとするために、猫ちゃんの身体に負担がかかり、将来的に重篤な病気を引き起こす原因となります。
猫ちゃんの糞のニオイはキャットフードとマメな掃除で解決を!
猫ちゃんの糞のニオイは強烈なので、トイレ掃除の度にストレスになり嫌気がさしてしまう飼い主さんも多いことでしょう。しかし、猫ちゃんは汚れたトイレでは糞尿をしないので、きちんと掃除されていないと、トイレの外でしてしまうこともあります。
少しでも糞のニオイを軽減させるためには、マメな掃除がとても大切ですが、ニオイの元から軽減させるためには、普段食べているキャットフードの原料や消臭成分を見直すことで解決することもあるので、ぜひ試してみてくださいね。