猫に多い病気とキャットフードの関係性とは?
猫ちゃんがかかりやすい病気として多いのが、膀胱炎や尿路結石、腎不全など泌尿器系の病気です。これらの病気は猫ちゃんが普段食べているキャットフードの質や与え方が原因となることもあります。
おうちで飼われている猫ちゃんは、自分で食べるものを選ぶことができません。
飼い主さんが与えるキャットフードを食べるしかないのです。
そのため、猫ちゃんを辛い病気にさせないためにも、正しくキャットフードを選ぶ必要があります。
今回は、正しくキャットフードを選ぶために、猫ちゃんの病気とキャットフードの関係性についてご紹介していきます。
キャットフードは猫ちゃんの成長に合わせることが大切
毎日猫ちゃんに与えるキャットフード、あなたは何を基準に選んでいますか?市販で手に入りやすい安価なキャットフードを買って、子猫の時からずっと与えていたりはしていないでしょうか?
猫ちゃんは生まれてから生後12ヶ月(1年)で成猫になります。
子猫の時期は内臓や骨を丈夫に育てるために、たくさんのエネルギーが必要です。
そのため、高タンパク、高脂質のキャットフードを与える必要がありますが、成猫になったら成猫用のキャットフードに切り替える必要があります。
このように猫ちゃんのライフステージに合ったキャットフードを与えなければ、肥満や栄養失調になりやすく、病気のリスクを高めます。
猫ちゃんの肥満も大きな病気に繋がりやすい
可愛がっている猫ちゃんにねだられると、ついついおやつを与えてしまう我が家の猫は一日中ごろごろしている
このようなことに心当たりはありませんか。
猫ちゃんはライフステージごとに1日に必要なカロリー摂取量が決まっていて、それを無視したおやつやご飯の与えすぎは猫の肥満に繋がります。
また、家猫だと圧倒的に運動量が足りていないことが多いので、肥満になるのはあっという間です。
猫ちゃんが肥満になると、糖尿病や心臓病にかかりやすくなります。
そのためにも肥満にならないように注意することが大切です。
また、猫ちゃんの主食であるお肉やお魚よりも、穀物の多いキャットフードを与えていると、きちんと消化できないために、いつまでも満腹感を感じることができません。
こうなると、いつまでも食べ続けることで肥満の原因となります。
これを防ぐためにも、穀物よりお肉やお魚などのタンパク質がたっぷり摂取できるキャットフードを選ぶようにしましょう。
ドライキャットフードは病気になりやすい!?
猫ちゃんは元々砂漠で生活していた動物なので、たくさんのお水を飲まなくても大丈夫な身体の構造であり、尿をたくさん排出しないため濃い尿になりやすいです。猫の尿がとても臭いのはそのためであり、砂の上で尿をするのも本能的なものなのです。
猫ちゃんに毎日与えているキャットフードは、総合栄養食であるドライキャットフードが多いでしょう。
しかし、ドライキャットフードの水分量はとても少ないです。
そのため、新鮮なお水をきちんと飲めるように気を遣う必要がありますし、あまり水を飲まない猫ちゃんのためにはウェットキャットフードを一緒に与える必要があります。
それは、お水を飲まないことで尿の濃度がさらに凝縮され、腎臓に負担がかかることで腎臓病になってしまうことがあるからです。
泌尿器系の病気にならないために気をつけたい成分とは?
成猫になった1才からシニア猫になるまでの6才までの間は、マグネシウムが多く含まれているキャットフードには気をつけましょう。マグネシウムを多く摂取すると、尿がアルカリ性に傾きやすくなります。
そのためマグネシウムの結晶ができて、ストルバイト結石になります。
その他、シニア猫になってから足腰を丈夫にしてあげようと、カルシウムを多く与えてしまうと、逆に尿が酸性に傾きやすくなりカルシウムの結晶ができてしまいます。
これをシュウ酸カルシウム結石と呼びます。
尿路結石は尿管にできる結石ですが、激痛が起こることでよく知られていて、猫ちゃんに大変辛い思いをさせてしまいます。
これを防ぐためには、常に尿を弱酸性に保つ必要があります。
尿を弱酸性に保つために特化したキャットフードにpHコントロール用のキャットフードがありますので、そのようなフードを選ぶといいでしょう。
猫ちゃんの病気を予防するには正しいキャットフードを選ぶことから!
猫ちゃんの身体は食べたものからできています。子猫の時から同じフードを与えていたら要注意ですよ。
その時々の月齢にあったキャットフードを与えていれば、無駄に栄養を摂り過ぎることもなく肥満になることもありません。
また、毎日与えているドライキャットフードと共にお水をしっかり飲んでいるか、しっかりチェックしてあげたり、足りていないようならばウェットキャットフードで水分補給できるように工夫したりすることで、猫ちゃんにとって辛い病気から守ってあげることができるのです。